【短編】Love agains

 俺は普通にベルを鳴らして、あのオバサンを呼んで予定通り注文をした。

まもなく運ばれたセット、ハムトーストに目玉焼き、コーヒーという淡白なメニューだ。


 食べようとするネコを制すると、彼女は驚いてた。


「食事中くらいは、帽子を脱ぎなさい」


 一番上についたポンポンを掴んで、ニットの帽子を外してやる。

ふわりと一瞬静電気で髪が舞ったけど、すぐに落ち着いた。


 俺の顔をマジマジと見つめるネコに、俺は「食え」と顎で合図をした。

そしてまた彼女はニッコリと笑い、食事に手をつけたのだった。




 食事が終わって部屋に帰ると、彼女はベッドに倒れこんだ。

3月始めということもあり、日差しがないとまだ寒い。


 窓から差し込む陽の光が、丸まった彼女を透明にさせた。

安心したように、ぐっすり眠る彼女の猫っ毛な髪をゆっくり梳いた。



「おやすみ…」


その穏やかな空気に、俺もいつしか眠りについてしまった。