新年早々フラれちゃいました。


「好きな人ができたんだ」


 知的な瞳の奥がキラリと光る。



 ずっと怖かった。


 いつも周りを近づけないようなオーラを出しているけれど、本当は寂しがりやの貴方が誰かに奪われてしまいそうで。


 胸は張り裂けそうで、まぶたが重く感じていたけれど、ここで泣いたら貴方が困る。


「誠二郎さんが、幸せなら、わたくしなんてかまいません」


 精一杯の背伸びでした。


 嘘ではないけれど、それに耐えられるほどオトナではないんです。