そしてピエロは笑う

自分がそんな願いをしていると知れば、きっと自分を改造計画なんて立てて色々するに違いない。

どんなに着飾ったって中身が変わらなきゃ意味が無い。

分かっていても、早苗は変える気など全くなかった。

言い訳と思われてもいい。

このままの自分をみて、このままの自分を好きになって欲しかった。

「こんなの我儘だと分かってるけどさ…」

きっと美樹だったら…なんて下らない事を考える自分にも嫌気をさす早苗だった。

「早苗、今日カラオケ行こうよ」

放課後になり帰る支度をしているところに、既に支度を終えている美樹がやってきた。

「いいよ?」

そう言いかけた時。

「おい、早苗」

声のする方を見ると、教室の入り口にかったるそうに鞄を持って立っている陵。

「陵?何?」

教科書をしまう手を止める。

「帰るぞ」

「へ?」

早苗の間抜けな返事に陵の眉間にしわが寄る。