「・・・ん?なに、亘。不服そうな顔して」

「は?してねぇよ、そんな顔!」



隣を歩いていた亘がまひろの言葉に声を荒げた。
私は首をかしげてその様子を見る。




「せっかく二人になれたのに、って?」

「は!?お前、それ以上言うとゆるさねぇぞ!」

「許さないって?なにしてくれちゃうの?」




2人、仲いいな。
いつもこうして楽しそうに言い合ってる。
2人のこういう姿を見るのが、私は好きだったりするのだ。



私と亘の間にまひろが並んで歩き出す。
まひろがいることで、和気藹々とした普通の友だちみたいな空気に変わるんだ。
ぎこちない私をとりなすように。




「で、なんの話してたの?」

「あ、えと。KAEDEに会った事話してた」

「へぇ」