「で、なにを沈んでたの?」

「え?」

「なんか、落ち込んでたように見えたけど」



まひろにはお見通しだったみたいだ。
私は、少し考えて話すことにした。




「昨日ね、いつも一人でいる公園でね。人に会ったの」

「人?」

「うん。その人にね、優しく声かけてもらったのに、私逃げちゃって」



その人が男の人ってことは黙っておくことにした。
まひろにはたくさん心配をかけてしまってるから。



「そっかぁ。まぁ、初対面はね、仕方ないよ」

「うん・・・」

「でも、やっぱ凹むよね」



うんうんと頷きながら私の頭を撫でてくれる。
これがすごく落ち着くんだ。