ゆりかご

「はぁ…はぁ……。」

もう走っても仕方がない…ホームまで息を整えながら歩いた。

大丈夫、次の電車でも何とか間に合う。

乗り換え後、降りたら学校まではまた走らなきゃだけどね。

あたしは自販機でスポーツドリンクを買い、ホームの前のベンチに座ってカバンから鏡を取り出した。

「…ふふ。」

ポイントメイクくらいしかしてないけど、鏡に映る自分がいつもと違い、いくらかテンションが上がっていた。

翔矢が見たら、かわいいって言ってくれるかな…会いたいな。

そんな事を考えながら髪の毛を整え、さっき買ったスポーツドリンクを何口か飲んだ。



プシュー……

電車のドアが開いて、ヨーイドンであたしは走った。

このまま学校まで走れば、ギリ間に合うはず……もちろん走るのが遅い事も加味して。

「はぁ…はぁ…っ。」

もーヤダ。

学校が遠いからこんな目に遭うんだ。

翔矢や雪乃みたいに、チャリ通だったらな。