ゆりかご

「繭子のことでしょ⁈」

「ゆうちゃんが連れてきたんでしょ⁈」

「私は繭子のために…!」

「そんなこと言われても、居ないんだから仕方ないじゃん!」

気がつけば、選手達が帰り始めていた。


「…ふ……。」

ふと、ゆうちゃんが笑った。

「なに?」

「え?いや、最初からこんな風に言い合えてたら、繭子との関係が悪くなることもなかったのかなぁ…って。」

「…そうだね。」

あたしは少し、困ったような笑顔だったかもしれない。

友達になって日が浅かったから、気を遣ってお互い踏み込めず、関係が壊れたらあっという間だった…。

しかもあたしは、修復は出来ないと諦めていた。

ゆうちゃんが声をかけてくれなかったら…。

「ゆうちゃんのおかげだよ。」

今度はにっこりと、笑った。