ゆりかご

「じゃぁ…何であたしをそこに連れて行こうとするの?」

ゆうちゃんの足が、ピタリと止まった。

「しょうがないでしょ!私が、そうしたいんだから…!」

「ゆうちゃん…。」

あたしに背を向けたままのゆうちゃんだったけど、その声は震えていて、泣いてるようにも聞こえた。


「好きなんでしょ、木村くんのこと。」

「…。」

答えられないあたしは、黙ったままゆうちゃんの背中を見つめた。

「私にあんなこと言ってたけどさ、繭子見てたらわかるから!」

”あたしは……好きにならないから。”

ゆうちゃんへのケジメとしておきながら、あたしは結局コータローへ傾く気持ちを抑えられなかった…。

「イライラ…すんのよね。さっさと告って私みたいにフラれちゃえば?なぐさめてあげないこともないけど?」

えーーー?