ゆりかご

「ふふ…。」

「な、何?」

雪乃を見ると、仲が良かった頃の優しい表情に戻っているように見えた。


「不思議だね。あたしは、ずっと繭子の事を羨ましく思ってたんだよ。」

「え?」

あたしにとっては衝撃的で、一瞬聞き間違えたかと思ったくらい。

「身長も体重も丁度いいかんじだし、中学の時だって陸上部の男子から結構人気あったんだよ?あたしとは違って女の子らしさもあるし…。大会の時に、他校の子から告られたこともあったじゃん。」

そんな事あったっけ…。

てかそんな風に思われてたなんて…全然知らなかった。

「翔くんのことは…繭子と付き合うようになって、3人で居ることが増えてから気になりだして。繭子と高校が離れて、正直ラッキーって思った。」

「…。」

「翔くんの気持ちがあたしに向いてくれた時は、初めて繭子に勝った、って思った。…ごめんね。」


雪乃ーーー…。