《まぁそう言わずに。俺はもう家だよ。気をつけてな。》

少しして返ってきたメールを見て顔がニヤけたあたし、ケータイで口元を隠すーーー翔矢と付き合って半年が経つけど、メールが来るだけで幸せいっぱいなんだ。

さっきのメール、薄暗い空を見て心配してくれたのかも…。

そういう翔矢の優しさが、あたしは好き。

《帰ったら電話してイイ?》

《うん、待ってるよ。》

やったー♪

「…。」

あたしって、単純だ。

ーーーガタンガタンとうるさい音を立てている電車の揺れが、今のあたしのはやる気持ちに似ていた…。


「ただいまぁ。」

家に着いたあたしはそれだけ言うと、二階の自分の部屋に直行ーーーお母さんが何か言ってたけど、今はシカト。