エレベーターから出るとしばらく長い廊下を歩いた。
「ん、ここだよ」
女の子が立ち止まった所は804号室と書かれたとこだった。
ガラガラ、ドアを開ける。
「お姉ちゃーん?起きてるー?」
女の子は部屋に入りつつ言う。
僕もそれについて行く。
女の子にお姉ちゃんと呼ばれている人がベッドで寝ていた。
可愛らしい、寝顔だ。
白い肌に、赤い唇が浮かび……綺麗だ。
髪の色は真っ白だ。女の子は黒い髪だけどこの人の病気が関係あるんだろうか?
「あ、私も本当は白いんだけど……染めてるだけだよ」
僕の考えをよんだ様に女の子は言う。
「あ、うん。ありがとう」
僕はペットボトルをベッドの横の机に置きながら言った。


