「じゃあお見舞いのお客さんがいっぱい来てるの?」


「ううん、違うよ。これ全部お姉ちゃんが飲むんだよ」


「えっ!本当?」


僕は思わず言った。


「うん、そうだよー」


女の子はエレベーターに入りながら言う。


「何階?」


「8階で」


僕はエレベーターのボタンを押した。


8階って確か…結構なお値段の病室だよなあ?この娘はお金持ちなのかね?


ウゥーン……。しばらく沈黙が続く。


「そういや、君っていくつ?」


沈黙を破ろうと僕は聞いた。


「15だよ」


女の子がそう言うと同時に8階に着いてドアが開く。