「さて…と、夢乃ちゃんこれに着替えてくれるかな?」
僕は紙袋に入った服を夢乃ちゃんに渡す。
病院の近くにある服屋で買ったものだ。
女物の服を買ったことなどなかったので店員さんにかなり変な目で見られながら、おすすめを買ったのだ。
「わぁ!ありがと!着てくるね!」
夢乃ちゃんは公衆トイレに、入っていく。
その間に僕はコンビニに入る。そこで大量の本当に財布が薄っぺらになるぐらい食べ物を買った。
「お待たせ…!似合う?」
両手にビニール袋の僕に聞いてくる夢乃ちゃん。
「うん!すっごく似合ってるよ!」
その姿は本当に可愛いかった。
「あ、夢乃ちゃん。これ食べる?」
僕はビニール袋を掲げて聞く。
夢乃ちゃんはコクリと頷いて、ビニール袋を持った。
「よし、じゃあ駅まで行こうか…」
僕達は駅まで歩き始める。
「ひゃい。ふぁふぁっはぁ」
パンを食べている夢乃ちゃん。
きっと「はい。わかった」と言っているはずだ。
駅が近づいてくる。


