「おーい、高姫ー?生きてるー?」
僕の頬をピシピシと叩きながらそう呼びかける小夢ちゃん。
「ん……あ…?わあぁ!」
僕は目覚めた。あれ?なんで寝てたの?
「ね、言ったでしょ。無理だって」
「え…?」
あぁ、なんだか少しずつ思い出してきた。
─今から約10分前─
「じゃあ、そのお母さんはどこに居るの?」
僕は早速小夢ちゃんにそう聞いた。
「あー、今日はお医者さんとの話があるはずだから病院にいるよ……確かあぁこの階の突き当たりの部屋だよ」
「よし!ありがとう!」
僕は病室から出る。
スタスタと病院の廊下を歩き進める。
「突き当たりの部屋って……ここか」
僕は部屋の前で息を整える事にした。
した、が。いきなりドアが開いて、中から女の人が出てきた。
「ん?何か用ですか?」
その女の人は間違いない、完全に夢乃ちゃん達のお母さんだ。だって髪は真っ白で白い肌が綺麗だ。