「夢乃ちゃんって、眠っちゃうだけで後は健康なの?」


僕は聞いた。


「あー、やっぱそういう話ね。うんそうだよお姉ちゃんは健康体!……なんだけどね」


「なんだけどね?」


「あぁ、お姉ちゃんには身体が凄く弱くなってるとかなんとか言ってる」


「ん?またなんでそんなことを言うの?」


僕は気になったから聞いた。


「んー、これは結構ね私達の家の話にもなるからねー」


小夢ちゃんがそう言うので、


「あ、ごめんね。良いよ言わなくても」


と、謝った。


「いいや、でもいいや!高姫ならいい人だしね!」


小夢ちゃんは、手を叩き言った。


「え?いいの?」


「うん。良いよ」


小夢ちゃんが真剣な顔で話を始めようとした。


「まず、現在での私達の家族構成は、私。お姉ちゃん。そして、お母さんの3人ね」


女家族なんだ。お父さんがいないのが関係するのかな?なんて考えながら話を聞く。


「私達のお父さんは私が、小学校に上がる時に死んだの…」


あ、僕はなんて言えば良いのか分からず黙った。


「だから、私が5歳でお姉ちゃんが7歳の時にね…それで、お父さんは病気で死んじゃったのね」


「うん…」


「それで結構入院とかしてて…お父さんはお母さんに頼んだの」


「頼んだ……?」


「うん。子供たちの事を頼むって言ったのよ。だからお母さんはお父さんの約束を守って私達をすっごく大切に育ててくれたの」


なんだ、聞いてるだけだとまぁいい話じゃないか。