「おはようございます。いただきまーす」


夢乃ちゃんはご飯を食べ始めた。


そこで、ふと気になって小夢ちゃんに尋ねる。


「ねぇ、夢乃ちゃんの事なんだけど……」


そこまで言おうとすると、


「あ、お姉ちゃんが寝てからで!」


と、即答で返された。


「え、あ、うん」


僕も納得して、椅子に腰掛け、夢乃ちゃんとの会話を楽しんだ。


「しかし、高姫くんは毎日御見舞に来てすごいねー」


看護師さんにそう言われた。


「いいえ、好きで来てるだけですから」


僕がそう答えると、


「「好きで……?」」


と、小夢ちゃんと看護師さんがニヤニヤしながら言う。


「な、なんですか?」


僕が気になって聞くと、


「んー、何が好きなんだろなぁってね」


小夢ちゃんが意地悪な笑顔で聞く。


「えっ!?い、いや……それはー」


僕がしどろもどろに答えようとすると、


「もーう、小夢ったら分かんないのー?」


と、夢乃ちゃんが箸を置いて言う。


「高姫くんはねー!こんなに毎日来るんだからねー!」


おぉ、まさか夢乃ちゃんは僕の気持ちに気付いていたのか?やった!………のか?


「病院が大好きなんだよ!」


ガタン!


僕と小夢ちゃんが椅子から転げ落ちた。


看護師さんはお腹を押さえて、うつむいて笑いをこらえていた。