「あ、いらっしゃい。良く来てくれたね」


放課後。学校帰りの僕が病室に行くと小夢ちゃんが出迎えてくれた。


少し、安心した。もし嫌な顔をされたらどうしようかと思ったから。


「夢乃ちゃんは?」


「あぁ、まだ寝てるよー」


小夢ちゃんはベッドを指さして言った。


自分の腕時計を見ると時間は5時前だ。


確かに、起きる時間はバラバラらしい。


「それが、制服?」


小夢ちゃんが僕の姿を見て聞く。


「ん?うん。そうだよ」


前回は風邪の為、私服でここに来ていたから確かに、制服は初めて見せるなぁ。


「高姫にしては、結構カッコイイね」


と、なんだか褒められたのかけなされたか良く分からない事を言われた。


「ありがと」


僕はとりあえず返事をした。


「褒めたんじゃないよ」


あっさりと返す小夢ちゃん。