「………。」


「………。」


俺達は無言で敦君達の
後ろを歩いていた。


「……隼人。」


「……なんだよ。」


「梨子のおばさんから店に
電話があったんだとよ…。
梨子がスゲェ具合が悪いみ
たいでさ…。
うなされて俺の名前呼んで
るんだって…。
おばさん俺の携番わからな
くて店に電話したらしい。
…お袋が梨子ん家に行って
やれって言うんだ…。」


「……お前はどうしたいんだよ?」


「………。」


「……旬…素直になれよ。
胸がキュンってするんだろ?」


「お前…俺の話しちゃんと
聞いてんじゃん…。」


「……嫌でもお前の声は
聞こえんだよ…。」


「なんだよそれ…。(笑)」


「運命の女なんだろ?」


「………。隼人…やっぱ梨子
は俺の運命の女なんだよ。
俺…諦められねぇ…。」


「……知ってる。」


「俺…行って来る…。」


「行って来い…。」