「ちゃんと壁になってましたか?」
「なってたよ。ぬりかべの気持ちが分かったくらい」
「はい、じゃオヤツです」
「またこれー?渋すぎるよ」
「戦場で糖分が欲しい時には最適なんです、落雁」
「血生臭い戦時でこそ、ミルフィーユとか食べるべきだよ。せめて、パリパリのシュークリームとか」
「半蔵はもう平らげてますけど」
「こっち見る目が、まんまハンターだよね。食い殺されそうで怖い」
「しかし立派な体格してますよね。まさに忍者犬にピッタリです」
「そうだろう。忍法、半蔵ちゃんは可愛すぎて可愛いすぎて一緒にゴロンゴロンの術ー‼︎」
「それ、ただの親バカですよ」
ボクは笑った。
まさかこのあと。
究極の選択を迫られるとは、思いも__。
「忍法、半ちゃん肉球ガブリの術ー‼︎」
「…」