「お前本当ぶれねーなー」











春翔くんのその言葉に夏那ちゃんと私もコクコクと頷く




遊びたがらないのは1年じゃ変わらないよね











「ぶれないっていうか…行きたいけどわかんない」





「あ〜、それは仕方ねーわ」











秋くんの言葉に春翔くんは納得してるみたいだけど


なんで行けるかわからないのか、私達には全く伝わってこない











「なんで行けるかわかんね〜の?
俺にもわかるように説明してよ立花〜」











まぁ、こういう聞き辛いことも難なく聞けるのが変人の黒田くんのいいところ



なんて失礼なこと思ったりして…





黒田くんの問いかけに、秋くんは苦い顔になる






多分あんまり言いたいことではないのだろう











「俺の家、ちょっと複雑でさ
結構離婚と結婚繰り返してて、母違いの弟妹が9人いるんだよ
俺合わせて9人ね」





「9人兄弟!?」






「うん、9人
今は離婚して母いないし、父は9人の子供育てるために仕事忙しくて…

だから一番上の俺が面倒見なくちゃでさ」











秋くんの家族事情を聞いて唖然とした
9人兄弟の長男だったんですね




それは大変だよ!











「ふ〜ん
立花の次に一番でかい弟妹はいくつ?
あと、一番下はいくつ?」











黒田くんはまたそんなことを聞く



なんでそんなこと聞くんだろう…?











「俺の次は弟で中3
一番下は妹で3歳」





「なるほど〜
じゃあ、中3の弟に頼めば〜??
少しは弟とかに頼んでもよくね!?
お前ばっかりが背負い込むことじゃないだろ〜

なんて、他人事だから言えるんだけどな〜」











案外真面目な黒田くんの言葉に
みんなおお〜っと、感激してしまう




それは秋くんも同じようで、
クスッとおかしそうに笑った