「秋!!
お前なんでここにいるんだよ!」











驚いたように春翔くんが秋くんにそう言うと、秋くんはくすっと笑う











「え?俺もこのクラスだから〜?」





「お前留年したって…!」





「あははっ!嘘だよ〜」











……………嘘??




え、じゃあなんで発表のところに名前なかったの??





私も夏那ちゃんも春翔くんも訳が分からず固まっていると


秋くんの肩をポンッと叩きながら男の子が出てきた











「この人〜追試も受けてないらしいよ〜
ちゃんと全部90以上とったらしい〜
それで俺が職員室行った時先生と話してるの聞こえて、喋った〜」











ずいぶん間延びした喋り方の人だなぁ



なんか、こう、この人のペースに乗せられる感じ











「それで、留年した〜って四季組に言ってびっくりさせよ〜っ!
って作戦を立てたわけですよ〜
だいせいこ〜〜うっ!」











その人はそう言ってひとりでパチパチと手を叩く





そうだったんだ…


でもそんなことしなくてもいいのに…!











「秋くんのバカー!
心配したし、いないとか嫌だったんだからねッ!」











私はそう言いながら秋くんをぺチンっと叩いてみる



叩くと、秋くんは "ごめんごめん"
なんて言いながら笑うものだから

憎めるわけないよね











「面白いなぁ〜
でも普通名簿で気付くでしょ」





「名前なかったもんっ」











名簿には私と夏那ちゃんと春翔くんの名前しかなかった




あれ?もしかしたら他クラス??