「本当ですか!?」

やった…美味しいと言ってくれた。
成功だわ。

喜んでいると先生は、
睦月君の頭をポンと撫でた。

「よく。頑張ったな」

そう言って褒めてあげていた。
睦月君は、コクリと頷く。

そうしたらお母さんが他に料理を持ってくる。

「涼花。他にもあるのだから手伝って」

「あ、はーい。」

いけない。ついこっちに
夢中になってしまったわ。

慌てて返事をしてキッチンに向かった。
残りをテーブルに運んだ。

そして夕食を食べる事にする。

献立は、コロッケとサラダとひじきの炒め物。
味噌汁など。

どれも我が家の味付けだ。

「うむ。これも旨い」

先生は、他の料理の感想も言ってくれる。

「本当ですか!?」

嬉しくて前乗りになり近づいてしまう。

「近い。近過ぎだ。
落ち着け……まったく」

先生が迷惑そうな表情で言ってきた。

おっと、いけない。

「涼花。お行儀が悪いわよ。
それより、気に入ってくれて良かったわ。
大した物しか作れなくてごめんなさいね?」

母が私を注意しながら味噌汁を運び
先生に渡した。

「すみません。そんな事ないですよ。
どれも家庭的で旨い。
こんなに家庭的というか…おふくろの味みたいな
料理は、何年ぶりに食べました」

味噌汁を受け取りながら先生は、そう言った。

「あら。何年ぶりってお母様は?」