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――ドタドタドタドタ

僕はなんとか川村社長に関係者以外立ち入り禁止のところを通してもらい、楽屋まで走った。

――ガチャン!

僕は勢いよく扉を開けて、辺りを見回した。
すると、部屋のはしっこで泣いている波瑠ちゃんを見つけた。
波瑠ちゃんは下を向いていて、顔は見えないけどきっと、目が腫れているんだと思う。


「波瑠ちゃん……。」


「ゆ……う、と……くん……。」


やっと僕に気付いてくれたのか、波瑠ちゃんは顔を上げた。
……やっぱり……腫れてる……。


「来てくれたんだ……ありがと……。」


波瑠ちゃん、無理して笑わないでよ……。
僕が泣きたくなってくるよ。


「無理して笑わないで、波瑠ちゃん……。」


「……うぅ……ぐすっ……うん……ぐずっ……言えなくてごめんね……。」


波瑠ちゃんは鼻をすすりながら涙を流す。