「一晩楽しめたからそれでいいんだよ。 で、忍ちゃんは何してんの?」 話題を変えるために忍ちゃんの休日の過ごし方について尋ねた。 あまり詮索はされたくない。 「今は準備運動ですね」 何の準備かなんて野暮なことは突っ込まない。早く帰りたい。 「へーそっかーがんばってねー」 何の気持ちも込めずに言うと怒られた。 見事なローキックがふくらはぎを直撃する。 「興味がないのならわざわざ聞くな。時間の無駄です」 忍ちゃんはいつものようにぶっきらぼうにそう言った後、一息ついてから走り出した。