ようやくカメラを発見したらしい圭太は、深々と溜息をつきながら零羅さんにカメラマン役を頼みに行った。
それを静かに眺める歩が、ポツリと呟く。
「...俺も卒業か」
「しんみりしちゃって、歩らしくないね。
学校ほとんど来てないくせに、よく卒業できたね?」
「うるせーな。お前だって全然来てないだろ」
「私は高校2年の秋までは真面目に来てたよ」
「あっそ」
心底どうでも良さそうな返事ですね...。
年に数回程度しか真面目に登校してなかった歩が卒業できるだなんて、この高校どうなってるんだろ。
歩と話していたら、暇だったらしい諒真さんが歩いてきた。
「ようよう3人とも、卒業おめ〜!!」
「うざいから消えてくれませんかね」
「ひどっ!!祝ってやったのにひどっ!!」
「うるさい黙れ。あっち行け」
「あーあ、ひでーこと言っちゃって〜。
そんなんじゃあ高校は卒業できても童貞は卒業できねぇぞ......いってぇっ!!?」
「あんたの人生終わりにしてやろうか?」
「いでででで!!!ごめんごめん!!!」
また余計なこと言うんだからな、諒真さん。
歩だって恋する乙女...じゃない、恋する男の子なのに。
めちゃくちゃクールで無愛想だけど、一途に零羅さんを想い続ける歩...。
なんかかわいいかも。
...とか思ってたら、隣から睨まれた。
「...おい。今俺のことバカにしただろ」
「し、してないしてない!!」
「大丈夫だよ咲誇ちゃん。
歩はね、ただ単にツンデレなだけだから!」
「真浩...お前もいっぺん殺すぞ」


