「おーっし!!写真撮るぞ!!俺真ん中!!」


「蓮央ー、カメラどこやった?」


「知らねぇ。諒真に預けてどっかいった」


「はぁ!?お前、このバカに俺の一眼レフ預けたのか!?おまえもバカか!?」


「ならお前が持っとけよ、圭太」


「蓮央がカメラ見せろっつったんだろ!!」


「あぁ!?人のせいかよ!!」


「明らかにお前のせいだからな!!」




桜が舞う中、私立王蘭高校の校門前でバカ騒ぎする、見知った3人の姿。


それを冷めた目で眺める隣の赤髪王子と、ニコニコしながら眺める緑の王子。




「相変わらずうるせーなぁ...」


「3人とももうすぐハタチなのにね」


「諒真先輩、いまだに精神年齢低いからな」


「言えてる〜。バカ丸出し〜」




そんな会話を繰り広げているクリスマスカラーヘアーの2人の手には、色違いの卒業証書。


私は歩と同じものを持っている。



...今日、私たちはここを卒業した。



あ、真浩は別の公立高校を卒業。