「咲誇」


「……ん〜?」



私を呼ぶ声で、薄く目を開く。


サラサラの青い髪が揺れている。



「咲誇、起きろ。もう9時だ、遅刻」


「やだ……眠いもん…」


「起きねぇとキスするぞ。立てなくなるくらいにすげぇやつ」


「起きます!」



ガバッと起き上がると、私の愛しい人…蓮央は柔らかく笑った。



「おはよう、咲誇」


「おはよ…」



なんか今日は…いや、いつももだけど、なんか、カッコイイんですけど。


伏せられた長いまつげが、顔に影を落としていて。


なんか、色っぽい。


何でだろ…