「そして…そこの若いの」
何も言えない私達を一瞥し、組長は変態男に目を向ける。
立ち尽くしていた変態男は、ビクリと肩を震わせた。
「お前も啓明と仲が良かったそうだな」
「ひっ…!う、撃たないでください!!
お願いします!!」
「お前なんかに使う弾はない。さっさと行け。……もちろん、このことは口外無用だ。
いいな?」
「は、はいっ!!」
低く唸るようにして念を押すと、変態男は慌てながら駆け出していった。
「…あんな男が、裏で評判の闇探偵とはな。この世界も堕ちたものだ……」
ワケの分からないことを呟き、組長は両隣に立つ、いかつい男たちに言った。
「……消してこい」
「「はっ」」
会釈し、小走りで出ていくいかつい男たち。
消す…?
消すって、あの変態男を?
まさか……また、撃つってこと!?
「…言っておくが、撃ちはしない。
さっきも言ったように、弾が無駄になるだけだからな」
私の心を読んだかのように補足する組長。
その言葉に、少しだけ安心した。
でも…それじゃあ、どういう意味?


