必ず、必ず勝つ。
勝って諒真さんを自由にするんだ…!!
目の前で身構える男に向かって、拳を繰り出したとき。
「……そこまでだ」
「っ、…!?」
私の手首が何者かによって掴まれ、捻り上げられた。
背中の後ろで拘束され、筋が張る感覚が痛みとなって体を襲う。
「これ以上はやらせねぇぞ」
耳元で囁かれた声は……紛れもなく、彼の声。
「俺の大事な先輩傷つけてんじゃねぇぞ」
「沢口、啓明っ…!離せっ!!」
「悪ぃな。
でもお前らの負けは決定してんだよ。
……見てみな」
沢口啓明が、空いた手で指さした方を見ると。
「…蓮、央……?」
そこには、戦っていたはずの蓮央たちが全員倒れていた。
みんな、体を押さえて蹲っている。
嘘……
まさか、沢口啓明1人で、この5人を倒したの?
睡嵐最強と言われる、幹部たちを?
「ま、そういうことだから、お前らの負けだ」
「……嘘だ…」
「お前が信じようと信じまいと、これが現実。お前らの負け、俺らの勝ち」


