……は?


何、言ってんの?



「ずっと狙ってたって……アンタ、私に会ったことないじゃん」


「いーや、それがあるんだな」



意味深に笑った変態男。


胸元から、ヒラリと一枚の写真を取り出して、見せてきた。


写っているのは、1人の少女。


見覚えのある制服を着て、黒髪をなびかせながら歩いているその人物は…



「…私……?」



写っているのは、確かに私。


背景が王蘭の校舎だから……学校で撮られたってこと?


変態男を見あげると、相変わらずニヤニヤしたまま写真をしまった。



「そ。アンタの親父に頼まれて、アンタを尾行してた時に撮った写真」


「はぁ!?尾行って……!」


「『娘を尾行して、行動を報告しろ』……。
これが、あんたの親父に言われた言葉だ」



嘘……


私、こんな変態ロリコンキモ男に、つけられてたの!?


私が気付かないなんて……コイツ、相当の腕だ。