上昇していくエレベーター。 その中は、真夏で暑いはずなのに……私の体からは、冷たい汗が流れた。 怖い。 怖い。 こんなに恐怖を覚えたのは、初めてだ。 しかも、見えない恐怖。 この恐怖がどこからくるのか、分からない。 言えることはただ一つ。 あの男……何か、違う。 「……大丈夫か、さ……くら」 北苑は、咲誇、と言いそうになったのを言い直した。 エレベーターの中にも監視カメラがあるからだ。