──キキッ!



軽いブレーキ音と共に、リムジンが止まった。


荷物をまとめた北苑は、車のドアの取っ手に手をかける。



「着いたな。……用意はいいか?」



装備は完璧。


使い方も覚えたし、作戦も頭の中に入ってる。


大丈夫な、はず……!


こくりと、頷く。



「いくぞ」



その声とともに北苑の手に力が込められ、ドアが開いた。