「なんっっでお前らがいるんだよ!!」



かなりキレぎみにツッこむ蓮央。


それに構わず、2人はひたすら酒を飲んでいる。



「いいじゃねぇか、固いこというなよ!」


「そーそー!あんまり怒ると体に悪いよ?蓮央くん!」


「だ・ま・れ!!!」


「まぁまぁ、蓮央。落ち着けって」



拳を握り締めて震えている蓮央を圭太がなだめ、なんとかその場を鎮めた。


京也と沙奈の2人がここにいるのは、「酒を飲むため」。


何でも、諒真さんが買ってくる『菊の月』はそこらへんに売っているものではなく、ナントカという店で常連限定販売しているものらしい。


それを狙って、ここに入り浸っているというわけだ。




「……ま、酒飲むのはいいんだけどよ」



圭太が、酒の入ったグラスを傾けながら話を始める。



「若沢組との戦いまで、あと2ヶ月だぞ?」


「……あぁ…」



その場の雰囲気が、ズシリと重くなる。


特に、諒真さんの顔が。


誰もが、その話題について頭を悩ませていた。