「咲誇…」 「わっ……!」 グイッと引っ張られ、蓮央の胸の中に引き込まれる。 懐かしい蓮央の柔軟剤の香りに、ぬくもり。 全てが愛しくて、恋しくて、涙が溢れた。 「咲誇……咲誇、咲誇っ……!」 「ちょ、蓮央……離して…」 何度も呼ばれる私の名前から逃げるように身をよじっても、解放されることはない。 それどころか、ますます強く抱きしめられてしまう。 「咲誇……行くな…」 泣きそうな、蓮央の声。 どうしたらいいのか分からず、戸惑っていると。