私と京也は着替えを取りに行くために、エレベーターで27階に行った。



「すげー…さすが広いな、最上階」



京也がまわりを見渡している。


確かに他と比べれば広いかもしれない。



「ここだよ」



いつもの部屋の前で立ち止まり、蓮央からもらったカードキーでドアを開ける。


できるだけ早く済まそうと、まずはリビングに向かう。


私のものがたくさん置いてあるから。


リビングのドアに手をかけて開けたのと、何かがぶつかるドンッという音が聞こえたのが同時だった。



──ガチャッ…



リビングに足を踏み入れかけた私の目に飛び込んできたのは。



……沙奈の額にキスをしている、蓮央…………



……え?


何、これ。


どういうこと?


状況が理解できず……やっと発したのは、



「蓮央……」



その2文字。