次の日。




「蓮央、おーきーろ!!」



ベッドに寝転がっている蓮央を叩き起し、仁王立ちしてる私。



「あぁ...?珍しいな、咲誇が先に起きるなんて」


「もう昨日みたいなことになりたくないから」



プイッと顔を背け、ベッドから降りた。


昨日一日は、本当に地獄だった。


手足の自由は戻ったけれど、ちゃんと話せるようになるまで3時間かかった。


それまでは筆談だったし。


もう嫌だ。



「咲誇、そんな拗ねるなって。もうしない」


「信じないもんねーだ」


「ったく…。分かった分かった、起きる」



渋々起き上がった蓮央は、手早く着替えた。



「ほら、行くぞ」



差し出された蓮央の手を握り、部屋を出てバイクに乗る。