『会って話がしたいんだろ?』



あぁ、したいよ。


会いてぇ。


顔が見たい。


声が聞きたい。


ただ、それだけなんだ。


怒られても、罵倒されても、泣かれても、殴られても。


それでも俺は、お前に会いたいんだ。


でも……咲誇に拒絶されて、正気でいられる自信がない。


我を忘れて、がむしゃらに抱いちまうかもしれねぇ。


そんなこと……したくない。


傷つけたくないんだ。


俺は、俺が怖い。


何をしでかすか分かったもんじゃねぇし。


あの頃みたいな自分は……こりごりだ。


咲誇に会うことを諒真が無理に勧めないのは、そのせい。


昔の俺を知っているから。


荒れていた時代の俺。


それを咲誇に語ることは、ねぇけど。