《蓮央side》




咲誇と会わなくなって、数週間。


俺は今日も倉庫の屋根でぼんやり空を見上げる。



「蓮央……」



圭太が疲れた顔で屋根に上ってきた。



「……沙奈が、来てる」


「くそ、またかよ。昔の奈緒並にしつけぇな」


「待ってるから行ってやれ」


「面倒くせぇ……」



イラつきながら渋々降り、幹部のたまり場に行く。


そこに立っている金髪ロングの女が、俺に顔を向けた。



「蓮央くん!」



途端、抱きついてくるそいつ。


うぜぇ……



「今日もお昼ご飯作ってきたよ!」


「……まだ朝だけど」


「早く会いたかったんだもーん!」



胸に顔をうずめながらニコッと笑う沙奈。


対応に疲れる。