「わ、広い……」
蓮央の部屋のお風呂よりは少し小さいけれど、それでも十分な広さ。
湯船に浸かって、目を閉じる。
頭に浮かぶのは……やっぱり、蓮央のことばかり。
切れた頬を触ると、チクリと痛んだ。
『さっさと行けよ!!』
蓮央の冷たい表情が蘇る。
『そいつが好きなのか?』
違うよ、蓮央……
私にはあなたしかいないのに…………
「蓮央…会いたい……」
会って、抱きついて、ごめんって言いたい。
私は、ちゃんと蓮央が好きって言いたい。
蓮央の温かい手が、眼差しが、私を呼ぶあの声が……全てが愛おしいの。
でも、今会ってもきっと言い合いになってしまう。
だから、もう少ししてから……
お互い落ち着いてから、ちゃんと話そう。
それまで、私はあなたとは……会えない。


