圭太は、『機嫌もすぐ直るだろう』と言っていたけれど。
「蓮央……おはよう」
「……あぁ」
一日経っても、一向に直る気配ないんですけど……。
目合わせないし、素っ気ないし……。
「れ、蓮央……ご飯、食べる?」
「いい。出かけてくる」
拒絶されたように感じ、ズキンと胸が痛む。
涙が目から流れる。
嫌だよ…いかないで……!!
遠ざかる背中に、泣きながら夢中で抱きついた。
「蓮央、怒らないで……!ごめん、私……!」
「……泣くな」
「え……?」
蓮央は私の手を掴んで振り返り、私を抱きしめる。
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