「咲誇からさっさと手ぇ引け、金髪!」


「それはこっちのセリフだ青髪!!」



まさに、一触即発状態だ。



「あたしに蓮央君譲りなさいよ!」


「無理ですね」



この人もどうにかして……。


どうしようかと頭を抱えていると、圭太がダンッ!とテーブルを叩いた。



「お前らいい加減にしろ。削ぐぞ」


「…………」


「…………」



その剣幕にビビったのか、そこにいる全員が大人しくなる。



「とにかく今日はもう帰れ。夜中になる」


「……そうするか。確かにもう10時になるな、沙奈、帰るぞ」


「京也がそう言うなら仕方ないかぁ」



沙奈は渋々立ち上がり、京也のあとに続いて倉庫のドアの方へ歩いていく。



「じゃあな、総長さん、幹部さん。……またな、咲誇」


「まったね〜、蓮央くん♪」



2人は楽しげに笑い、去っていった。