「行くぞ!!」



蓮央の言葉を合図に、【阿吽】の2人が動き出す。



「くたばれっ!!」



男が振りおろしてきた拳を軽くよけて、私も攻撃を繰り出す。


そのパンチは男のみぞおちに見事命中し、ズザザッと退いた。



「っ…!お前、まさか本当に……!?」


「そうだよ?私は、元黒薔薇。かかってきなよ、京也くん」



そう言ってニコリと笑うと、男は驚いたように目を見開いて口角を上げた。



「……おもしれぇ。楽しませてもらうぞ!」



本気を出したのか、男はさっきよりも素早い動きで私に殴りかかってくる。


殴っては殴られ、よけるだけで息が切れる。