甘々王子にユウワクされて。



木林くんはすぐに、帰ろうか、と促してくれた。


学校を出て、かなり暗くなった道を二人で歩く。


木林くんと帰るのは……いつぶりだろうか。




「あのさ、結羽」


「はい?」



沈黙の中歩き続けて数分。


木林くんがそれを破った。



「……本当に……俺でいいの?」



赤になる信号。


立ち止まって、わたしの顔を覗きこむ木林くん。



「結羽、俺の事すごい嫌ってたでしょ」



ばれてた。


気まずく思い、すーっと視線を横に流す。