甘々王子にユウワクされて。



「俺らがちゃんと……楓の学校の制服着たとこ見せに行かないとな」



一瞬下を向いて、震えた声を隠すようにわざとらしく声を張った木林くん。


それに高槻くんと二人で気づいて、少しだけ笑った。



「……話したいことは、この2年半でたくさんできたからな」


そう言って少し笑顔を向け、今度こそ部屋を出て行った高槻くん。


狭い部屋に二人きりになる。


突然静寂に包まれた。



だけどすぐに木林くんがアクションを起こした。


「ごめんね、俺らの話に巻き込んで」


そう言って少し伸びをする彼。



「い、いえ、大丈夫です」


わたしが聞きたいって思ったんだし。