違う、そんなわけない。 そう自分に言い聞かせて、首を振った。 そして慌てて言葉をつなぐ。 「そ……それじゃあわたし、とりあえず人待たせてるんで……行ってきます」 「あ、うん! 行ってらっしゃい。一段落ついたら連絡して」 その言葉に小さく会釈して走っていく。 後ろからすぐに坂場さんの批判の声が聞こえた。 木林くんの返事は聞こえない。 ……どうしよう。 頬が、緩む。 こんな気持ちは……初めてだ。 。+ ゜: * + . : . * . ☆ 。*