あれしまうまだっけぞうだっけ、と悩んでいたら、高槻くんは、いつものとこ、と呟いて、そのまま行ってしまった。
「はぁ、あいつ仕方ねぇな……。
あ、気にしないで、あいつサボり癖あるだけだから！」
ため息をつくしまうまさん。
フォローしながらわたしに笑いかける。
「そう、ですか……」
また曖昧に返事をしながら視線をそらすと、
そらした先に1枚の紙切れ。
机の左端にいつの間にか置いてあった。
なんだろうと思い見てみると、そこには、
『侑心に近づくな』
という整った字。
左隣の無人の机には、乱雑にちぎられたページが開かれたノートと、1本のシャーペンが転がっていた。
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