ガチャ
初めて私以外のドアが開けられる音がした
さっきっから緊張しているのかすごくドクドクと心臓がいっている
「お帰りなさい」
声が裏返りになりそうなのを必死てえた
でも、私の言葉に九条さんは眉を寄せて明らかに嫌そうな顔をされた
そして、なにも言わずに私の横を通りすぎた
そのときに、ふと甘い匂いがした
...この匂い
女物の香水...
しょうがないのかな
「ねぇ」
そんなことを考えていたら不意に声がした
「は、はい!」
私はつい嬉しくなってしまいたぶん、顔に出ていたのだろう
また、九条さんは眉を寄せた
そ、そうだった
「あの、ご飯食べますか?
それとも、お風呂?」
その言葉に九条さんはなにもこたえず私の腕を引っ張った
え...
「あのさ、前にも言ったと思うけど、俺は君と夫婦になるつもりはなかった。それに、俺には好きなやつがいると言ったはずだ
変な誤解されたくないから言うけど、別に俺が来たのはここでご飯を食べるとかそういう目的できた訳じゃない
正直いって迷惑なんだよね
そうゆうの」
「あはは
そ、そうでしたよね...
ごめんなさい」
笑って!!
自分にそう言い聞かせた
そして、九条さんは無言で私を寝室につれていった
...私は九条さんと肌を重ねた
はじめてだったからか、とても痛かった
体と
心が...