お弁当箱をギュッと、抱えてすこし怯んでしまう 「白根さん、はやくおいで」 そんなわたしに気づいたのか気づいていないか、羽黒くんはいつもより優しくそう言った 「お、お邪魔します…」 ひとつ、大きく息を吐き出し羽黒くんの教室に足を踏み入れる 気にしない、気にしない。 わたしは羽黒くんとお昼するだけで、あの子たちに用はないんだし そう自分に言い聞かせて、羽黒くんの座る席へ向かう 「ここ、どーぞ」 そう言って、羽黒くんは自分の前の席の椅子を向かい合わせるとわたしに座らせた