「いや、あれは間違いねぇ。バカな俺でも、」


そう言いかけた奏多の肩をガシッとつかむ


「間違いない?!本当の本当?!絶対の絶対だよっ?!」


「ちょ、お前声でかい…」


私の手によって、グラグラ前後に揺すられながら奏多がそうつぶやく


だけど、そんな言葉私の耳には入っていなくて


「……羽黒くんが…。あの羽黒くんが!私を好きだなんて…!」


ルンルンしながらスキップで教室に入る