「…あ、あいつ」 ポカンとしている私の隣で口を開いたのは奏多で 「………バナナピン返せー!」 いやいやそこじゃないでしょ!と心の中でツッコミを入れる 羽黒くんも…、奏多も…… いったい、なんなんだ………。 「クソマグロー!」 まだ隣で叫んでいる奏多に 「……はぁ」 ひとつ大きなため息をついた …わたしとと羽黒くんの勝負、というより何だか……かなたと羽黒くんの勝負、のような気が……。